杜の館について
「八幡杜の館」は、八幡地区まちづくり協議会に所属する運営委員会により運営されています。旧天賞酒造の由緒ある店舗をそのまま移築したもので、やはり天賞酒造のお庭だった「中島丁公園」の一角に建てられ、良き時代の八幡地区を彷彿とさせる風情を醸し出しています。2014年には、街中グッドデザイン展伝承デザイン賞を受賞しています。この恵まれた環境のもと、地域の文化活動の拠点として、また地域の皆様の憩いの場としての役割を、皆様とともに担っていきたい施設です。
八幡杜の館 運営委員長
北田一浩
八幡杜の館の歴史
八幡杜の館の元は八幡町の街道に面して立つ天賞酒造の店舗で、アンティークな外観とモノトーンの板塀が美しく、八幡地区の歴史的風情のシンボルとなっていました。
建築年代については資料がきわめて乏しいとされ、必ずしもあきらかではありませんが、3代丸屋(天江)勘兵衛が嘉永4年(1851年)に伊藤屋治兵衛から敷地とともに譲り受けた建物で、昭和36年(1961年)に著されたある天江家文書には、百五十年以上になる店舗は旧態のまま保存していると記されており、これが正しいとすると創健は文化8年(1811年)頃ということになります。
(宮城県教育委員会「天賞酒造に関する文化財調査報告書」2006年11月)
創業以来200年以上の長きにわたって、地域の人々に親しまれてきた天賞酒造が、平成16年(2004)に宮城県柴田郡川崎町に移転することになり、これらの風格ある建物が取り壊されるのを惜しみ、公園、建物の整備、移築に当っては、仙台市青葉区と八幡地区まちづくり協議会との間で繰り返し話し合いが行われた結果、公園と建物の買上げ、整備、移築は仙台青葉区が行うものの、それらの管理、運営は地域住民が自主的に行うことで合意されました。
中島丁公園については「中島丁公園愛護協会」、八幡杜の館については「八幡杜の館運営委員会」が結成されて、その任に当っています。